こんなところに人が訪ねてくるなんて珍しいこともあるもんじゃ……
どれどれ、これもなにかの縁じゃな
ここだけの秘密の話を教えてあげよう……
昔、昔のおはなしです。

−− かつて、平和な惑星があった。
星の民たちは文明を築き、暮らしていた。文明は発展し、その記録は積み上がって、データバンクの塔は空高く伸びていった、雲を突き抜け、ついには天上の世界へ届こうとしていた。

塔が雲の高さまで到達したその日、天界に住む神はそれを脅威と見なした。
そして、文明を滅ぼすことに決めた。

神には、世界を砕くための三つの“雷”があった。
ひとつは大地を裂く雷。
ひとつは海を沸かす雷。
ひとつは空を焼く雷。
そして神は、ひとり塔を守っていた男に声をかけた。
「お前を生かしてやろう。代わりに、四番目の雷にならないか」

三つの雷が担うのは、滅びそのものだった。
だが四番目の雷に与えられた役目は違った。
文明社会に嘘を流布すること。
民に安寧を信じさせ、穏やかな顔のまま、滅びの時を迎えさせること。
神に立ち向かう力も、勇気もない男には、ふたつの選択肢しかなかった。

嘘なき世界で、人々は絶望のまま死を迎えるか。
嘘でも安らかに、終わりを待たせるか。
男は後者を選んだ。
塔の上から、男は世界に向かって安寧を説いた。
大丈夫だ。恐れることはない。世界は続く。文明は守られる。

やがて、文明は雷によって滅びた。
この話は、もうちっとだけ続くんじゃ
男だけが生き残った。

神は四つの雷が結託することを恐れ、それぞれを引き離し宇宙の果てに送った。
男はとある辺境の惑星へ移された。
その星の文化は、かつての母星によく似ていた。
街があり、記録があり、娯楽があり、祈りがあり、くだらない嘘があった。
男は知っていた。
この星もまた、いつか母星と同じ運命を迎える。
だから男は誓った。
次こそは、あの神に反旗を翻す。
そのために、この星で文明を記録し、ふたたび塔を積み上げるのだ。
あの雲の向こうまで。

そうだ。その塔こそが、このサイトである。
そして塔の守り人は、この私だ。
死を招く嘘。
Lying Life Like Lightning… 稲光のごとき嘯きの人生。
四つ目の雷。
死の雷。

−− 死雷四 <シライシ>である。

Profile
シライシ
「雷雷雷雷」編集長(自称) , TOKYO TOYETIC TRIBE 主宰
これはテストです。個人メディア「雷雷雷雷」主宰。
映画、玩具、旅、Web、嘘、そして雷のあいだをうろつきながら、カルチャーの断片を拾っては勝手に接続している。
好きなのは、まだ名前のついていない感情と、商品棚の隅で妙に光っているもの。
レビュー、エッセイ、旅行記、制作記録などを通じて、現実とフィクションの境目にある“なんか気になるもの”を記録しています。
ここは評論サイトというより、個人的なデータバンク。
信じるな、でもちょっとだけ覚えて帰れ。
……という映画を撮って、ハリウッドに殴り込もうと思うんじゃ
え?わしを殴る……?